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● 鈴木大介ギターエッセイ パート51(2004年10月13日号)

10月8日夜、大介さんは完徹のままドイツに旅立ちました。13日頃アップしてねの伝言を残し、バタバタと。昨日ドイツから元気な声を聞かしてくれましたが、テンションは高めで?がんばろーという気持ちが伝わって来ました。

こんばんは!
怒濤の9月はギターエラボレーションもありました。
今回はルチアーノ・べリオのセクエンツァをメインディッシュに、前後を、べリオの前後の雰囲気を巧みに演出してくれる作品をならべてみました。みなさんの素晴らしい集中力が、僕の演奏と一緒になって高まってゆく様は、演奏者として鳥肌がたつ思いでした。ほんとうに、音楽やってて良かった、と感じるコンサート、まるで僕への御褒美のような一夜でした。
ありがとうございました。

そして、22日からは、高松、松山、徳島と四国ツアーでした。どこの街も、お客さまが事前に熱心にギターについて勉強され(勉強会やってくれていた都市もありました!)、すこしでも音楽を深く楽しもうと待ち構えてくださっていて、ほんとに嬉しかったです。たしかに、どんな人にでも感動をあたえられる音楽ではありたいけれど、どんな文化だって、知れば知るほど深まるものですよね。日頃そうとはわかっていながら、なかなか演奏者の方からは提案しづらい「音楽へ歩み寄ってくださる」ということを、ごくごく自然に実践されている姿は感動でした。多分、なにも知らずに演奏会に来られた方以上に、音楽はみなさんの方へ近づいてきたのではないでしょうか。

高松のみなさんと

徳島のみなさんと

松山のみなさんと

松山道後温泉名物 坊ちゃんからくり時計

松山でみつけたお店

松山でみつけたお店 なぜ???!!

そして!そこで終わらないのが9月のすごいところです。

東京に帰り、ピアノの太田沙和子さんとリハーサルをして、フィリアホールでの東急スクエアコンサート。新しいCD「夢/北の帆船」からの作品を中心に演奏しました。もちろん、フェビアン・レザ・パネさんの「織りなす魔法の踊り」も演奏しましたよ。幻想的な空気が、フィリアいっぱいに広がりました。太田さんありがとう。え~、パネさんの曲聴きたかったのに~というあなた!まだチャンスがあります。10月31日、銀座のヤマハでイベントがあります。いらしてくださいまし。

フィリアホールにて

それからそれから、北九州の門司港ホテル、というところで、ブラジルものばっかりのコンサートがあります。こんなにまとめて弾くのは最初で最後かも知れません。

 

11月8日のマーティン・テイラーさんとのコンサートも、メールやファックスで内容が固まってきてます。マーティンさんのニューアルバムからの作品はもちろんですが、あっと驚くスタンダードナンバーの数々を、ギターデュオでお楽しみいただけると思います。秋の夜長、大切な人とのひとときを、極上の音楽で彩りたい方は、もう永久保証付きでおすすめのマーティンさんです。悲しいことがあっても、楽しい気分の時も、優しく自分を待っていてくれるバーのような、スマイルも涙も極上のブレンドでカクテルにしてしまうマスターのような、そんなところがマーティンさんの音楽の魅力だと思います。やばい、書いてるだけで泣けてきた。値段もお手ごろ、この秋一押しのイベントです、是非。

 

さあ、実は私鈴木大介はベルリンへのフライト前夜にこれを書いています。もう4時ですけどね。とにかくベルリンで、いっぱい吸収して、さらに成長して帰って来ます。11月、みなさんにお会いできるのを楽しみにしていますね。