エッセイトップ  前へ 次へ

 


 

● 鈴木大介ギターエッセイ パート25(2002年7月16日号)

このエッセイはパート24(7月5日号)の次の日に書かれていたのですが、前回の改訂版があったので、そちらも読んで頂きたく、少し時間をおいてアップさせて頂きました。ほんとうは7月6日号ということになります。代々木上原のムジカーザでのコンサート・・バッハも素晴らしかったし、天羽さん、斉藤さんとも息ピッタリ!まさに贅沢なサロンコンサートを味わわせて頂きました!


こんばんは。

昨日はソプラノの天羽明恵さんとのコンサートでした。日本国内はもとより、ドイツを始めとするヨーロッパ諸国でもオペラに出演機会の多い天羽さんですが、たしか99年のクリスマスコンサートに、ゲスト出演していただいて以来、天羽さんとはもうこれで4回目の共演です。でもそう書いてみて、あれ?まだ4回だけだったっけ?と思うくらい、すっかり意気投合しています。歌の人には普通もっとデリケートに接するように心がけているつもり(自分ではね)ではいるのですが、そんな僕の心のバリケードも木っ端微塵になってしまう、天羽さん、面白すぎ。

面白すぎなのは、今回僕のたっての希望で参加していただいたベーシスト、
斉藤順さんもしかり。「僕、コンサートでしゃべり出すと止まらないから、よく迷惑がられるんだよね」と、冗談ぽく笑っていた斉藤部長(昔から僕は何故かそう呼んでいる)。またまた、そんなこと言って、天羽さんと僕にコンサートの進行させるために、遠回しに遠慮してるんだろうなと思って二部の途中で話を振ってしまったら、曲はそんなに多くないのに終演21時30分。たいへんな扉を開いてしまった・・・

斉藤部長、天羽明恵さん


で、公演プログラムは以下の通りでした。

カッチーニ:アマリッリ
バッハ:プレリュード(~リュート組曲no.2)
ヘンデル:オンブラ・マイ・フ
ヘンデル:私を泣かせてください
バッハ:ジーグとドゥーブル(~リュート組曲no.2)
パイジェッロ:うつろな心
マルティニ:愛の喜びは

カステルヌオーヴォ・テデスコ:「モゼス・イブン・エズラ」詩集 より

ロドリーゴ:4つの愛のマドリガル

ヴィラ・ロボス:ブラジル風バッハ第五番
 .アリア  .ダンサ

バッハ:インベンションとシンフォニア

斉藤順:奴が武!

ガーシュウィン:ザ・マン・アイ・ラヴ
       :アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー
       :アイ・ガット・リズム
       :サマータイム

アンコール
シューベルト:アヴェ・マリア
斉藤順:Black Bass
カッチーニ:アヴェ・マリア

まだ初回だったので試行錯誤な部分もありましたが、クラシカルなアルコ奏法で美しいメロディーも弾いてくれて、しかも突然ランニング・ベース・マンへと変貌する斉藤部長をお迎えしたことで、音楽のレンジが飛躍的に広がりました。そしてそんなバンド野郎2名に嬉しそうにのっかてしまう天羽さん恐るべしですね。このトリオの公演、どこかで見かけたら絶対見に来てくださいね。

それからおまけに先月6月27日の所沢公演のちゃんとしたプログラム、載せておきます。

バッハ:パルティータBWV997 
プレリュード/サラバンド/ジーグ
ソル:魔笛の主題による変奏曲
ヴィラ=ロボス:練習曲第4番
        前奏曲第4番
        前奏曲第2番
バリオス:大聖堂

カステルヌオーヴォ=テデスコ:「プラテーロとわたし」より
 プラテーロ/燕/夕べの鐘/春
武満 徹:エキノクス
    どですかでん
ナザレー:オデオン
ドビュッシー:月の光
ピアソラ:5つのタンゴ より
ロマンティコ/伊達男

アンコール
カルロス・ジョビン:もしもみんながあなたのようだったら
バリオス:追憶のショーロ
カルロス・ジョビン:イパネマの娘


今日の写真「斉藤(スーパー)部長、控えめなアプローチ」